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ただ1世の心臓

そして左のレーン

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そして左のレーン


「お。」
「大本命来た!」

待ってましたと、クラスメイトの注目が集まる。

向かって右のレーン。
鹿島大蔵、5年生全体の中でもトップクラスの足の速さを誇る。
容姿は、いわゆるイケメン。いわゆる、ジャニーズ系。
女子にもなかなかモテている。


大野勝徳、鹿島に負けず劣らずの足を持っている。
顔は、イケメン、血管外科醫生 と言うよりはハンサム、と言った感じ。

分かるかな、なんと言うか、色黒で、目つきが鋭くて、
まぁ簡単に言えば、カッコいい、でいいのかな。うん。
女子にモテるかは、……、分かんない。

とにかく、学年でも屈指の足の速さの2人が、
巡り合わせとばかりに、肩を並べて走ることになったんだ。
そりゃあ、注目が集まらないはずがない。

「よーい…。」

今日一番の盛り上がり。
先生もそれを理解しているのか、無激素凍肉必要以上にそれを溜め、

「ドンッ!」

勢い十分に駆け出す2人。



「うおーー!!」
「はやーーい!!」

軽快な足音の連鎖に、みんなの胸も躍る。



―ピピッ。
正に一瞬、ヤンヤしている暇もなく、優纖美容好唔好走り終える2人。
そのタイムを、記録係が読み上げる。

「大野、7.30。」
「おおーーーー!!!!」
「はえーーーー!!!!」

大きな歓声が上がる。さらに、

「鹿島、7.00。」
「うおおおーーーー!!!!」
「はっやーーーー!!!!」

どよめく様な歓声が上がる。

すっげぇ…、さすがだなぁ。絶対に敵わないや。
…と、

「小池、次お前だぞ。」
「…へ。」

…あ、そうかそうか。
感心している暇なんてなかったんだった。
はぁ…、ドキドキ…、ふぅ、…よし。

…ドンッ。
……、………。
タイムは、まぁ、その、伏せておこうかな。
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